ANAの国際線プレミアムエコノミーシート。
プラチナ以上のプレミアムメンバーやSFCを持っていれば、空席状況に応じて無料でエコノミークラスからアップグレードできます。
また、SFC修行においてもマイル積算率の高さから修行用ルートとして利用している人も多いですよね。
そんなプレエコで、なんと事前入札してエコノミーからアップグレードできるという「Bid My Price」というサービスが今日(2018年4月17日)から開始しました。
そのサービス内容について、現時点で分かっていることについてご紹介したいと思います。
ANA国際線プレミアムエコノミーシートのアップグレード
現在、ANA国際線にてエコノミーからプレミアムエコノミーへのアップグレードには以下の方法があります(インボラは除く)。
プレミアムメンバー(SFC含む)特典による無償アップグレード
ANAの上級会員にとってこの特典が適用できると嬉しいものの1つですよね。
公式HPに以下のように紹介されています。
ご搭乗手続きの際に空席がある場合は、対象運賃以外でご搭乗の場合でも、追加料金なくANA国際線「プレミアムエコノミー」をご利用いただけます。
何と言っても、「対象運賃以外でご搭乗の場合でも追加料金なく」という部分が非常にオイシイわけです。
私も特典航空券でビジネスクラスが満席だった際に、仕方なく復路はエコノミークラスにしていたのですが、24時間前のオンラインチェックインのタイミングで空席があったので、速攻でアップグレードしたことがあります。
こんなシートですが、この機体はエコノミーでは3−3−3のシート配列ですが、プレエコだと2−3−2で座席幅もシートピッチも少し広くなります。
エコノミーとビジネスの差に比べれば大したことはないのですが、それでもそれなりのフライト時間であればプレエコだと疲れにくいですし、軽食やデザート、アルコール類も充実したりして快適に過ごすことができます。
この搭乗時は8〜9時間のフライトでしたので、プレミアムエコノミーへのアップグレードは非常に嬉しいものがありましたね。
「Bid My Price」サービス詳細
さてそんなプレエコシートですが、通常のエコノミーシートで予約している人が、事前に入札してもし落札できればプレエコにアップグレードできるという「Bid My Price」というサービスが開始されました。
Bid My Priceとは?
このサービスについて紹介しているページにて、以下のように紹介されています。
エコノミークラスのフライトをご購入いただいた後に、プレミアムエコノミーへのアップグレードができる入札サービスです。通常、専用運賃の購入でご利用いただけるプレミアムエコノミーを、出発直前の予約状況と、お客様ご自身で入札いただく金額に応じてアップグレードさせていただきます。
これまでのプレミアムエコノミーは、
- プレミアムエコノミーシートを直接指定して購入する
- プレミアムメンバーがエコノミーから無償アップグレードする
という利用のされ方だったわけで、ANAとしては無料アップグレードで埋めるよりも少しでも収益化したいということと、こういったサービスで上級サービスを体験することによりプレエコやビジネスクラスを購入するきっかけにしたい(将来的な収益の増大化)のではないかと想像できます。
どれくらいの金額で入札できるのかは現時点では不明ですが、少しの負担でプレエコにアップグレードできるのであれば利用者は少なからずいるでしょうから、プレミアムメンバー(SFC含む)になって無料アップグレードを狙おうとしている方にとっては、より競争が激化するものと思います。
対象条件
とは言え、エコノミークラスに搭乗するすべての方が対象ではなく、以下に該当する方となっています。
ANAウェブサイトにて以下条件を満たす航空券を購入し案内メールを受信された方
- エコノミークラス有償航空券
- 旅程開始国が日本、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドのいずれか
ANAのウェブサイトにて購入が前提なので、旅行代理店なんかでの購入は対象外ということですね。
また、有償航空券ですのでマイルを使った特典航空券も対象外となっています。
それと、アップグレード対象路線も以下のように決まっています。
ANA運航の 日本 ⇔ アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリア路線(日本国内線は除く)
路線はアメリカとヨーロッパ、オーストラリアですので、SFC修行に人気の東南アジア路線は対象外になっています。
ただシドニーのあるオーストラリアは対象ですので、SFC修行にシドニーを入れている方は早めに予約するほうが良さそうですね。
利用の流れ
対象者には事前にメールが届くので、基本的にはそのメールに従って進めていくことになります。
- 入札の案内メール受信
- 出発7日前に案内メールを受信
- 入札
- 定められた金額範囲内で入札
- 入札は「日本円・米ドル・英ポンド・ユーロ」から選択
- 入札の最終締め切りは出発3日前(72時間前)まで
- 支払い情報の登録
- 支払いはクレジットカードのみ
- アップグレードが確定するまで入札額の請求は無し
- アップグレードの案内
- 入札に成功した場合、アップグレード後のeチケットとEMDお客様控が出発時刻の24時間前までに送付される
- アップグレードは入札額の高い順に確定
基本的には入札額の高い人から確定していくのですが、同額で入札となることもあるのでその場合は、
- 購入された航空券の予約クラス
- ANAマイレ-ジクラブの会員ステイタス
- 入札実行日時の優先順位
に基づいて、アップグレードを確定するとのこと。
高く入札すれば当然成功する確率は上がりますが、できることなら金額範囲内の低いところを狙いたいところですが、いろいろな思惑が交錯しそうでなかなかギャンブル性がありますね。
ちなみに、入札に成功しなかった場合は、出発時刻の24時間前までに結果がメールで通知され、入札金額の引き落としは行われないとのこと。
納得できる金額で入札できそうなら、ダメ元でトライしてみるのもありかも知れませんね♪
注意点
注意点についても確認しておきましょう。(一部抜粋)
- マイルの積算、旅程の変更可否はご購入いただいた航空券に適用されている運賃規則に基づきます。
- アップグレード先のプレミアムエコノミーの座席指定は事前に承ることができません(出発時刻の24時間前からオンラインチェックインにて座席指定の変更が可能な場合があります)。
- アップグレードへの入札は、Bid My Priceご案内メールで指定されるフライトのみが対象となります。同一旅程内に複数便の予約をいただいている場合、すべての便がアップグレードされるわけではありません。
- プレミアムエコノミー運賃をご購入いただくのと異なり、出発直前の空席状況と、お客様の入札金額に基づき、対象フライトに限り利用座席と付帯サービスをアップグレードするサービスです。その他の規定は、ご購入いただいた航空券に適用される運賃規則に基づきます。
- 同一予約で複数名お申し込みいただいている場合、本サービスのご案内メールは代表者の方に送付されます。サービスをお申し込みいただく場合は同一予約内の全員が対象となり、合計金額には全員分の必要な税金・手数料などが含まれます。
- 同一予約内に複数の対象便がある場合、1通のメールですべてのフライトへの入札が可能です。複数ある対象フライトからご希望のフライトのみ入札いただくことも可能です。
- ご案内メール受信後に予約を変更された場合には、入札が無効となり新しいフライトへは適用されません。
- 入札金額と追加で必要な税金・手数料は、当サービスのパートナー会社であるPlusgrade社(所在地:カナダ)より請求させていただきます。尚、お客様とクレジットカード会社との契約、選択いただいた決済通貨によっては別途事務手数料などが発生する可能性がございます。詳細は、ご契約のクレジットカード会社へとお問い合わせください。
- アップグレード確定後は、変更・払い戻しおよびマイルやポイントを利用してのアップグレードもご利用いただけません。
- ご出発4日前(96時間前)までは、入札内容の変更・キャンセルが可能です。
これの対象となる予約クラスが定かではないのですが、変更可能なチケットであるエコノミーの「Basic Plus」チケットではないかと想像しています。
これはとある時の東京=クアラルンプールのエコノミークラス運賃ですが、仮に対象がエコノミー「Basic Plus」であった場合、プレミアムエコノミーの「Value Plus」との価格差はわずか数千円です。
メールで案内されるのは搭乗7日前ですので、搭乗予定はほぼ確定しているはずです。
プレエコが空いていてわずか数千円の差しかないのに、そのままエコノミーシートに搭乗してもらうよりも、入札制度を導入してプレエコにアップグレードして顧客単価アップを狙ったり、より上級のサービスを提供することで将来的な上級クラスの購入に繋げたい思惑がありそうな気がします。
アップグレード分の支払いもクレジットカードだけということもありますしね。(他社と提携して提供するサービスなので、マイルやアップグレードポイントでの支払いは難しいのでしょうけど)
プレエコの扱いについては各社各様なのですが、これはなかなか面白い取り組みだなと個人的には思います。
まとめ
事前入札してエコノミーからプレミアムエコノミーへアップグレードできるという「Bid My Price」というサービスが、2018年4月17日から開始しました。
ANAウェブサイトにて有償航空券を購入し、ANA運航の日本 ⇔ アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリア路線が対象になっています。
どういった予約クラスが対象かなど不明なこともありますので、分かり次第随時更新していきたいと思います。