ユナイテッド航空のマイレージプログラム「マイレージ・プラス」の特典航空券で、ANA国内線にお得に乗れる仕組みがあります。
今回は、片道分の航空券でありながら周遊的な感じで自宅のある東京から1泊の沖縄・福岡旅行に行ってきました。
工夫するポイントや実際に行ってきた旅程など写真を交えてご紹介したいと思います。
ユナイテッド航空マイレージプログラム(マイレージ・プラス)の特典航空券はANA国内線で使うのがお得
マイレージ・プラスでは、そのマイルで特典航空券にして利用することができます。
出発地と最終到着地との距離が800マイル以内なら片道5,000マイルで発券可能
同じスターアライアンスに加盟するANAの国内線を特典航空券として利用できるので、特に我々日本人にはありがたい仕組みになっています。
しかも、東京を基準にすると奄美大島、沖縄以外は800マイル以内に収まるので、ほとんどのANA国内線が片道5,000マイルから利用できることになります。
ANAマイルを使ったANA国内線特典航空券の場合、ローシーズンこそ同条件の片道5,000マイルですが、レギュラーシーズンは6,000マイル、ハイシーズンは7,500マイル必要です。
これに対してマイレージ・プラスは通年で片道5,000マイルとなるため、沖縄路線を除くほとんどの国内線特典航空券は、マイレージ・プラスを使ってANA国内線を利用するほうが断然お得ということになっています。
ちなみに、この800マイルの計算は、出発地と最終到着地との距離で計算されます。
乗り継ぎによってフライト距離がかさんでも最初と最後の都市間距離で計算されるのが最大の面白いところです。これを上手く活用しない手はないですね。
発券上のルール
まず、ストップオーバー(24時間以上の乗り継ぎ)は往復航空券のみ、という決まりがあります。
片道5,000マイルでの乗り継ぎ旅程を利用するにあたっては、乗り継ぎ時間は12時間以内であること、とされています。
12時間以内であれば日付はまたいでもいいのですが、乗り継ぎは2回まで(=片道最大3区間まで)となっています。
ただ公式サイトで検索してみると、12時間以上の乗り継ぎ旅程も表示してくるので、その場合は予約できます。
発券手数料には注意が必要
注意点として、予約手数料や変更・キャンセル手数料がちょっと複雑ですので、しっかりと認識しておきましょう。
以下は、会員資格が一般会員の場合です。
- 予約手数料(オンライン)
- 出発日まで60日以内~21日前までの場合:無料
- 出発日まで20日以内の場合:75米ドル
- (出発日までの日数に関わらずコールセンターでの予約の場合:25米ドル)
- 変更・キャンセル手数料
- 出発日まで61日以上ある場合:75米ドル
- 出発日まで60日以内の場合:125米ドル
つまり、
- 出発まで20日以内の予約は 75 米ドルの手数料
- 変更・キャンセルは出発日までの日数に関わらず 75 or 125 米ドルの手数料
です。
到着日まで20日以内の発券だと手数料がかかってしまうので、日程もほぼ決まっている状況が予め1ヶ月くらい前までに確定していれば、手数料がかかることなく利用できるという感じですね。
ちなみに、ANA国内線特典航空券の予約は出発日の60日前から4日前まで可能です。
詳しくはこちらにまとめていますのでお読みください。
東京から行ける周遊的な代表的ルートは2つ
東京を基準にすると奄美大島や沖縄だと800マイル以内に収まらないので、片道5000マイルでは沖縄には行くことができません。
しかしながら、少し工夫すると片道分の特典航空券で沖縄に行って東京に帰ってくることができます。
工夫するポイントは、出発空港を「富士山静岡空港(FSZ)」にして到着空港を「東京・羽田空港(HND)」にして検索することです。
富士山静岡空港と羽田空港の距離は800マイルに収まるので片道5,000マイルで発券可能ですが、当然ながらこれだけ近い距離ではANAだけでなくどの航空会社も就航していません。
特典航空券は片道乗り継ぎ2回まで可能ですので、ユナイテッド航空のサイト内ではその条件での旅程を表示してくれます。
富士山静岡空港から出発するANA便は「沖縄(那覇)行き」と「札幌(千歳)行き」の2便のみですので、最初に沖縄行くか札幌に行くかの旅程が表示されます。
沖縄や札幌に行った後にどこを経由して東京(羽田)に帰るかは様々なパターンがありますが、代表的な感じでは以下のパターンが楽しいかなと思います。
沖縄行きから始める周遊ルート
那覇に行った後は福岡を経由して東京に戻るルートです。
現在のフライトスケジュールだと那覇到着が16時頃なので、夜に市内を楽しむにはそれなりに時間があります。
そして福岡=羽田間はドル箱路線でかなりのフライト数がありますので、帰りの時間を選びやすいのがメリットです。
最大10時間くらいは福岡に滞在でき、福岡市内も空港から近いので移動時間ロスも少なく最大限楽しめると思います。
札幌行きから始める周遊ルート
札幌に行った後は大阪を経由して東京に戻るルートです。
現在のフライトスケジュールだと札幌(千歳)到着が17:55で、新千歳空港から札幌市内に移動するのも少し時間がかかるので、その後に市内を楽しむ時間があまり無いのが難点です。
翌日大阪に到着/大阪から出発するのも伊丹空港だけを使えれば良いのですが、残念ながらそういう旅程は表示されなくて(見落としてるかも・・)、「札幌-関空+伊丹-羽田」みたいな旅程が表示されます。
羽田行きを伊丹発にすれば、伊丹=羽田もかなりのフライト数がありますので、帰りの時間を選びやすいのは良いですね。
ただやはり冬だと悪天候で欠航や遅れが出やすいので、冬の札幌は沖縄に比べるとそういったリスクがありますね。
そもそも静岡に行くのはどうなの?
これをどのように考えるかは各人各様だとは思いますが、私は那覇か札幌で1泊して他の都市にも寄って帰ってくる週末旅行程度であれば、マイルの価値を考えるととてもお得だと思いますし、そのために静岡に行くのはそれほど苦だと思いません(まぁせめて電車で空港に行ければ良いんですけど)。
どこかに数日滞在したいのであればこの方法ではもちろん無理で往復で航空券を用意しなければなりませんが、気分転換的にサッと行って現地の美味しいものを食べてくるなど、そういった感じではアリかなと思います。
東京→静岡に行く方法
富士山静岡空港に行くにはさらに静岡駅などからバスで行くことになりますが、ひとまず東京から静岡駅に行く方法についてまとめてみました。
方法 | 費用 | 所要時間 | 個人的オススメ度 |
---|---|---|---|
新幹線指定席 | 6,350円 | 「ひかり号」:約1時間 「こだま号」:約1時間25分 |
○ |
新幹線自由席 | 5,830円 | ||
ぷらっとこだま | 4,700円 | 約1時間25分 | ◎ |
JR普通列車 | 3,350円 | 約3時間10~20分 | △ |
青春18きっぷ(利用期間中) | 2,370円 | 約3時間10~20分 | △ |
小田急(小田原まで)+JR普通列車 | 2,540円 | 約3時間30分~40分 | △ |
高速バス | 2,200円〜 | 約3時間20~30分 | ☓ |
方法としては大きく分けて、
- 新幹線
- JRなど普通列車
- 高速バス
があります。
まず②普通列車や③高速バスはさずがに時間がかかりすぎますね。
例えば沖縄行きは13:15出発ですが、それに間に合う静岡駅発空港行きバスは11:15なので、そこから逆算して出発するとなるとかなりの早起きを強いられますね…(札幌行きは16:10なのでこちらは余裕ありますが)
高速バスは安いのが魅力的ではありますが事故や渋滞などに巻き込まれる時間的リスクがどうしてもあり、出発空港に向かう方法としてはあまりオススメできません。
新幹線であれば費用は上がりますが1時間ちょっとで行けるし、本数もそれなりにあるので選びやすいと思います。
繁忙期でもなければ指定席にするほどではないと思いますが、新幹線自由席よりもさらに1,130円安い「ぷらっとこだま」であれば変更はできませんが、マイレージ・プラス発券手数料のルールから20日以上前から日程は決まっていて大抵は発券しているはずですから、ぷらっとこだまでも日時指定して購入できるはずです。
購入する際に座席指定できますし、さらにワンドリンク交換できるクーポン(駅売店での利用限定)ももらえるのでそれなりにお得感があります。
ただ、改札を通る際はJR東海の係員のいる改札を通って乗車票を提示する必要があるので、例えば自宅から東京駅に行ってそのまま東海道新幹線に乗ることはできず、一旦改札を出てから改めてJR東海の係員のいる改札を通るなどの制約もありますので、利用する際には注意が必要です。
ちなみに地図で見るとわかるのですが、東海道新幹線ってこの富士山静岡空港の真下を走っているんですよね。
いろいろ制約があるのかも分かりませんが、理想的には「富士山静岡空港駅」なんてできたら新幹線で行くのがベストな方法になるでしょうね。(でもJR東海は新駅は正式に否定しているらしい…)
旅程と座席指定の方法
今回の旅程と座席指定
今回は沖縄に行って1泊し、翌日福岡を経由して最終便で羽田に向かう便にしてみました。
ちゃんと5,000マイルで発券できているのが確認できますね。
マイレージ・プラスで発券した際は自動的に座席が指定されるのですが、その後以下のように変更しました。
今回の機材はすべて738ですので普通席は3-3の配置となっており、降りるときは早く降りたいのでなるべく前の席を指定しました。
変更の仕方は以下の記事を参考にされてください。
実際に沖縄・福岡を経由する1泊沖縄旅程に行ってきました
まずは新幹線で静岡駅へ向かう
今回は「ぷらっとこだま」で東京駅から静岡駅へ向かいました。
普段新幹線乗ることがほぼないので、これはこれでテンション上がりますね♪
午前9時半過ぎですが、朝食と一緒にビールを付けてみましたw
このエビスビールは、ぷらっとこだまの特典であるフリードリンクで引き換えたものです。
この日は日曜日でしたが、車内でもけっこう「プシュッッ」という音が何回か聞こえてきました。
私だけではなくけっこう皆さん、ビール飲んでるんでしょうね^^;
朝ビール最高ですよ^^
とにかくこの日は冬晴れで快晴でしたので、富士山がほんと綺麗に見えましたね。
静岡駅からバスで富士山静岡空港へ
11時少し前に静岡駅に到着し、ここからはバスで富士山静岡空港に向かいます。片道1,000円です。
片道約45分くらいなので、11:15発のバスに乗ると12時頃に空港に到着します。
こんな感じで乗り場は整列するようになっていました。
バスが到着(^^)
この日は約15人くらいが乗車して出発しました。
このバスで注意が必要なのは、定員制にもかかわらず事前予約できず、もし乗車できなかった場合には置いて行かれるという、なんとも無慈悲な仕組みなところ。
確か次のバスまでは2時間弱だったと思うので、もしそうなった場合には置いて行かれた人達で相乗りしてタクシーで行くしかないんでしょうかね…
富士山静岡空港は新しく綺麗な空港♪
高速道路も空いていて12時少し前に富士山静岡空港に到着しました。
国内線はANAとFDAのみが乗り入れています。国際線は韓国、中国、台湾に路線がありますね。
空港内は新しくとても綺麗な印象でした。
調べてみると、開港自体は2009年6月4日ですが、2018年4月10日に新国内線ターミナルの共用が開始されていて、それでこんなに真新しい印象だったのですね。
フードコートでは現在3店舗が営業していて、これからさらに2店舗がオープン予定とのこと。
フリーで食事できるスペースがかなり広く、大きな窓から日が差し込む空間はなかなか素敵な雰囲気でした♪
見た感じでは小さな子どもを連れた人も多く、搭乗するためではなく、展望デッキから飛行機を見たり食事をしに来ているだけの人もけっこういるように感じました。
搭乗まではこちらのカードラウンジで過ごしてました。
まずは沖縄へ
この日はツアー会社の団体客が大勢いて、ほぼ満席になっていました。
どこから見ても美しい富士山。
間もなく離陸です。
あっという間に駿河湾に出ていきます。
まだ昼過ぎですが、海面が夕焼けのような感じに。
上空から見る冬晴れの澄み切った青空もまた美しいですねー。
約3時間弱のフライトでしたが、特に遅れることもなく到着。
今回は「ANAクラウンプラザ沖縄ハーバービュー」に宿泊しました。
ANAにもらったIHGプラチナエリート会員のおかげで、少しアップグレードされました。
宿泊レビューはまた別記事で紹介したいと思います。
国際通りは18時まで歩行者天国になっていて、プラーっと見て回るには観光しやすかったですねー。
翌日午前の便で福岡へ
さて翌日は9:50発の便で福岡へ。
ラウンジで仕事してたらすでにファイナルコールで、最後から数人というところでの搭乗になってしまいました…
窓側の座席なので既に座っている人に一旦立ってもらわないといけないのがね、、やらかした…
今回搭乗する機材ではないですが、パチリ。
搭乗する時間帯にもよりますが、やっぱり窓側が好きですね。
こういう景色が見たいんですもん。
福岡はあいにくの小雨が降る天気でしたが、昼食&夕食も博多で食べてプラプラ過ごしました。
最終便で羽田へ戻る
福岡での滞在時間を最大にしようと、羽田行きは最終便にしました。
羽田空港への到着は23時過ぎ。自宅へ帰ったのが0:30くらいでした。
まとめ
ユナイテッド航空のマイレージプログラム「マイレージ・プラス」の特典航空券でANA国内線にお得に乗れる仕組みがあり、今回は片道分の航空券でありながら周遊的な感じで東京から1泊の沖縄・福岡旅行に行ってきました。
出発空港を「富士山静岡空港(FSZ)」にして到着空港を「東京・羽田(HND)」にするのがポイントです。
静岡まで行くのが億劫な人には向かないとは思いますが、ユナイテッドマイルのお得な利用方法としてはアリだと思います。
沖縄に1泊だけですので少し慌ただしい感じではありましたが、片道としてこれを楽しめるのはなかなか面白いですね。
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