2018年2月1日から2018年3月31日購入分までの燃油サーチャージが、日本発着路線では最大で片道10,500円に、海外発券についてはこれまでの金額からおよそ倍に値上がりすることになりました。
来年2018年SFC・JGC修行などで国際線搭乗を検討されている方は、出来ることなら2018年1月中に発券すると少し費用を抑えられそうです。
燃油サーチャージの価格変遷
2017年2月発券分からは燃油サーチャージの徴収が再開されてきました
これまでの振り返りになりますが、ANAとJALでは、2017年2月発券分より日本発の国際線航空券で燃油サーチャージの徴収が再開し、2017年4月1日以降の発券分はさらに値上がりしてきたことはお伝えしてきました。
そして、2017年8月1日以降に発券分の燃油サーチャージが値下がりすることが発表され、それをまとめたのがこちらの記事でした。
そして、2017年10月以降は海外発券だけ燃油サーチャージの適用がなくなりました。
そして前回の改定時には再度の値上げがされました。
燃油サーチャージの徴収はどのように決められるのか?
燃油サーチャージの徴収基準
ANAのサイトには以下のように説明されています。
原則として本運賃額を2ヶ月間固定とします。設定された2ヶ月間は航空燃料価格の動向により運賃額を変更することは致しません。なお、関係国政府の認可状況に応じた変更については、この限りではありません。 本運賃の改定指標となる航空燃料価格については、改定時点における直近2ケ月のシンガポールケロシン市場価格の平均を用いることとします。ただし、2015年4月以降分日本円の場合はその平均価格に同期間の為替レート平均を掛け合わせた価格を適用いたします。- 日本発旅程はシンガポールケロシン市場価格の平均に同期間の為替レートの平均を掛け合わせた価格が6,000円を下回った場合、本運賃を適用いたしません。
シンガポール市場におけるケロシン価格はアジアでのケロシン価格の基準として用いられているため、この価格を基準にANAやJALなど各航空会社は燃油サーチャージを徴収するかしないかを都度(2ヶ月毎に)改定しています。
シンガポールケロシン市場価格価格推移
直近1年間の推移を見てみましょう。
7月くらいに底を打ってからは上昇し、今回の計算対象期間においてもどんどん上昇していることが読み取れます。
この計算対象期間における平均価格は「71.22米ドル」と発表されています。
この期間でのケロシン価格にドル円の為替レートを掛けて計算した、日本円ベースでのケロシン価格の推移をグラフにしてみました。
ケロシン価格、ドル円が左軸(単位:米ドル)、日本円換算価格、日本円換算平均値が右軸(単位:円)です。
この計算では日本円換算平均値が7,965円と計算されました。(公式リリースの計算とは90円ほどの誤差が出ましたね。。)
今回の改定では「2017年10月~2017年11月の2ヶ月平均値」を基準にして計算した結果、シンガポールケロシンの市況価格は平均71.22米ドル、1米ドル112.94円となり、日本円換算額が8,044円になったと発表されています(ANA公式リリース)。
これまでの基準である7,000円以上8,000円未満の1つ上となる「8,000円以上9,000円未満」に該当するので、2018年2月1日〜2018年3月末までの2ヶ月間に発券する航空券では現在よりもさらに値上がりした燃油サーチャージが徴収されることになりました。
為替レートとしてはほぼ横ばいでしたが、ケロシン価格が後半に上昇して平均額を押し上げたことで、さらに1つ上の基準に達した感じになりましたね。
以下では、2018年2月1日〜2018年3月31日発券分の燃油サーチャージについてまとめておきたいと思います。
2018年2月1日〜2018年3月31日までに発券するANA&JALの燃油サーチャージ料金一覧
ANAの場合
まずANAの場合です。
旅行開始国が日本かそれ以外かで、燃油サーチャージの徴収額が変わります。(以下は、1旅客1区間片道当たりの金額です)
旅行開始国が日本の場合
2017年4月以降の燃油サーチャージも履歴として記載しておきます。
路線 | 徴収額 4/1〜7/31 |
徴収額 8/1〜11/30 |
徴収額 12/1〜1/31 |
徴収額 2/1〜3/31 |
---|---|---|---|---|
日本=欧州・北米(ハワイ除く)・中東・オセアニア | 7,000円 | 3,500円 | 7,000円 | 10,500円 |
日本=ハワイ・インド・インドネシア | 4,000円 | 2,000円 | 4,000円 | 6,000円 |
日本=タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア | 3,000円 | 1,500円 | 3,000円 | 4,500円 |
日本=ベトナム・グアム・サイパン・フィリピン | 2,000円 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 |
日本=中国・香港・台湾・マカオ | 1,500円 | 500円 | 1,500円 | 2,500円 |
日本=韓国 | 300円 | 200円 | 300円 | 500円 |
2月以降に発券する場合には、ヨーロッパ往復だと往復21,000円、ハワイ往復で12,000円、バンコク往復だと9,000円といった具合に、追加で徴収されることになります。
旅行開始国が日本以外の場合
今回の改定では、これまで適用されてきた金額のおよそ倍がかかることになりました。
路線 | 右記以外 米国ドル |
欧州で購入の場合(英国以外) ユーロ |
英国で購入の場合 英国ポンド |
---|---|---|---|
日本=欧州・北米(ハワイ除く)・中東・オセアニア | 86 | 67 | 55 |
日本=ハワイ・インド・インドネシア | 49 | 38 | 31 |
日本=タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア | 37 | 29 | 23 |
日本=ベトナム・グアム・サイパン・フィリピン | 25 | 19 | 16 |
日本=中国・香港・台湾・マカオ | 18 | 14 | 12 |
日本=韓国 | 4 | 3 | 2 |
ですので、例えばクアラルンプール発着で発券したとすると、片道37米ドルが徴収されますので、
37米ドル × 2(往復) × 約113円/米ドル = 約8,362円
この金額分が燃油サーチャージとして追加徴収されることになります。
これまでは片道18米ドルでしたのでおよそ倍の金額になっています。
SFC修行であれば少しでも費用を抑えたい方も多いでしょうから、これからスケジュールなど含めて検討される方は2018年1月末までに発券することをオススメします。
JALの場合
次にJALの場合です。基本的にANAと変わりません。
旅行開始国が日本かそれ以外かで、燃油サーチャージの徴収額が変わります。(以下は、1旅客1区間片道当たりの金額です)
旅行開始国が日本の場合
こちらも同様に、2017年4月以降の燃油サーチャージも履歴として記載しておきます。
路線 | 徴収額 4/1〜7/31 |
徴収額 8/1〜11/30 |
徴収額 12/1〜1/31 |
徴収額 2/1〜3/31 |
---|---|---|---|---|
日本=北米・欧州・中東・オセアニア | 7,000円 | 3,500円 | 7,000円 | 10,500円 |
日本=インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ | 4,000円 | 2,000円 | 4,000円 | 6,000円 |
日本=タイ・シンガポール・マレーシア | 3,000円 | 1,500円 | 3,000円 | 4,500円 |
日本=グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム | 2,000円 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 |
日本=中国・台湾・香港 | 1,500円 | 500円 | 1,500円 | 2,500円 |
日本=韓国・極東ロシア | 300円 | 200円 | 300円 | 500円 |
旅行開始国が日本以外の場合
JALでも、2月以降では以下のようにこれまでのおよそ倍の金額が適用されます。
路線 | 徴収額[USD] |
---|---|
日本=オセアニア | 86 |
日本=中東 | 86 |
日本=欧州 | 86 |
日本=北米 | 86 |
日本=インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ | 49 |
日本=タイ・シンガポール・マレーシア | 37 |
日本=グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム | 25 |
日本=香港 | 18 |
日本=台湾 | 18 |
日本=中国 | 18 |
日本=韓国・極東ロシア | 4 |
JALでも海外発券を利用して、JGC修行をされる方は2018年1月中に発券されることを検討されたほうが費用的にはお得です。
まとめ
ANAとJALで、2018年2月1日〜2018年3月31日までに発券する、旅行開始国が日本の場合には最大片道10,500円、海外発券でもおよそこれまでの倍の金額が適用されることになりました。
来年2018年のSFC・JGC修行を検討されている方もいるかと思いますが、国際線(海外発券を含む)を利用して修行計画を考えている場合には、出来ることなら2018年1月中にある程度はスケジュールを決めて発券することオススメします。
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